肌で感じる歴史旅 呉市の歴史を体験

松濤園

掲載日:2024年03月04日

呉のまちには歴史的建造物や文化遺産など、歴史を感じさせる数々のスポットが存在します。歳月を経た建物を訪れると、まるでタイムスリップしたかのような気持ちになり、歴史を紐解けば新しい学びに出合えます。独特の情緒が漂う空間を、ゆっくりと時間をかけて巡ってみませんか。まちが誇る歴史スポットをまとめて紹介します。

国指定重要文化財 旧澤原家住宅 三ツ蔵

旧澤原家住宅 三ツ蔵

澤原家は屋号を澤田屋と称した商家で、代々庄屋などの要職を務めてきました。住まいとして用いられてきた旧澤原家住宅は、呉市街北方の山裾にあり、街道を挟んだ東と西に宅地を構えています。主屋等は東側、西側には三ツ蔵と新蔵があり、主屋南に前座敷、表門、三角蔵、北に元蔵が配されています。質の高い書院造の前座敷や、三棟並列型の三ツ蔵は類例が少ない特徴ある建物。建設年代が明らかなものが多い、中国地方を代表する大規模商家のひとつです。

※第2次世界大戦の頃の呉を舞台に描かれたマンガ「この世界の片隅に」の舞台のひとつでもあります。主人公のすずさんが蔵の前を歩くシーンはまさにここ!「この世界の片隅に」のすずさんに思いを馳せてみては。

■DATA

住所 呉市長ノ木町2-9

電話 0823-25-3462(呉市文化振興課文化グループ)

重要伝統的建造物群保存地区(日本遺産) 御手洗町並み保存地区

御手洗町並み保存地区
御手洗町並み保存地区

江戸時代、潮待ちや風待ちの港町として栄えた御手洗は、1994(平成6)年に重要伝統的建造物群保存地区として国から選定されました。土地が狭いために数度にわたって埋め立てられており、大小の商家、茶屋、船宿、住宅、神社、寺院などが混在し、集落中心路、集落連絡路、集落生活路(小路)等が網の目のように巡っています。また、大波止、石橋、高燈籠、石垣護岸、雁木など、港町の生活上必要な土木的建造物が当時のまま現存しているものもあります。

※日本遺産とは・・・地域の歴史的魅力や特色を通じて,我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するものです。

「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」として認定されています。

■DATA

住所 呉市豊町御手洗

電話 0823-67-2278(御手洗休憩所)

駐車場 御手洗駐車場(5台・無料),御手洗かもの駐車場(約40台・無料)

おんど観光文化会館うずしお

おんど観光文化会館うずしお
おんど観光文化会館うずしお
おんど観光文化会館うずしお
おんど観光文化会館うずしお
おんど観光文化会館うずしお

音戸大橋のたもとにある「おんど観光文化会館うずしお」は、休憩や食事にぴったりのスポット。1階はインフォメーションフロアになっており、地元をはじめ、周辺地域の特産品を販売する「特産品いいもんプラザ」や音戸の瀬戸を臨みながら軽食を楽しめる「海cafeうずしお」があります。2Fは、「海とまつりのミュージアム」フロアで日本三大舟唄の一つ「音戸の舟唄」や5年に1度開催される「清盛祭」を映像資料や展示品から学ぶことができます。大名行列を再現した人形行列が人気。キャナルテラスからは、1000トン級の船も行き交う瀬戸を見渡せます。清盛さんと記念撮影はいかがですか?

4階は展望和食レストランで、眼下に広がる瀬戸を一望しながら、音戸の豊かな風土で育まれた採れたての鮮魚や魚介類、旬の新鮮素材をふんだんに使った海鮮料理などをお楽しみいただけます。

■DATA

住所 呉市音戸町鰯浜1-2-3

電話 0823-50-0321

営業時間 9:30~17:00(入館無料)レストランのみ11:00~20:00(LO)平日14:30~17:00休み)

定休日 火曜(祝日の場合は翌日休館)

駐車場 うずしお建物周辺に5~6台

音戸大橋下駐車場 約30台(うずしお利用者は、2時間無料)

松濤園

高台から望む松濤園全景と三之瀬瀬戸
松濤園
松濤園入口(正門)
朝鮮通信使資料館 御馳走一番館
御馳走一番館の縁側からの眺め

朝鮮人来朝覚備前御馳走船行烈図(部分)

 

三之瀬瀬戸の潮の流れを借景に、松を主とする緑豊かな落ち着きのある庭園です。園内には「朝鮮通信使資料館 御馳走一番館」をはじめ、「陶磁器館」、「あかりの館」、「蒲刈島御番所」があり、下蒲刈島の歴史を紹介しています。中でも朝鮮通信使に関する資料は、国内外で注目を集める一級品。古伊万里を中心とするコレクションも圧巻です。また、周辺には蘭島閣美術館や三之瀬御本陣芸術文化館などの文化施設が点在し、すべて徒歩圏内で巡ることができます。

必見!ユネスコ「世界の記憶」登録の絵図

松濤園所蔵の資料のひとつ「朝鮮人来朝覚備前御馳走船行烈図」には、1748年(延享5)に朝鮮王朝から派遣された朝鮮通信使とその船団の様子が描かれています。対等な立場で相手を尊重する異民族間の交流を知ることができる貴重な歴史的記録物として、ユネスコ「世界の記憶」に登録された資料の一つです。

■DATA

住所 呉市下蒲刈下町2277-3

電話 0823-65-2900

営業時間 9:00~17:00 ※最終入館は16:30まで

定休日 火曜(祝日の場合は翌日休館)

料金 一般800円、高校生480円、小中学生320円

駐車場 下蒲刈市民センター前 無料駐車場 約50台(無料)

蘭島閣美術館

蘭島閣美術館
蘭島閣美術館

日本建築の美しさを追求した本格的木造建築の美術館。館名は下蒲刈に多く自生していた春蘭に由来しており、趣のある荘厳な佇まいです。横山大観、福田平八郎、南薫造など日本の近代絵画を代表する作家や、郷土にゆかりのある作家の作品を展示。日本画、油彩画、版画、素描など、約2200点のコレクションの中から会期ごとに企画展示を行っています。また、毎月第3土曜には蘭島閣ギャラリーコンサートを開催し、アートと音楽のコラボレーションも楽しめます。

■DATA

住所 呉市下蒲刈町三之瀬200-1

電話 0823-65-3066

営業時間 9:00~17:00※最終入館は16:30まで

定休日 火曜(祝日の場合は翌日休館)

料金 一般 500円、 高校生 300円、小中学生200円

駐車場 下蒲刈市民センター前 無料駐車場 約50台(無料)

白雪楼

白雪楼
白雪楼

江戸時代の末、沼隈の豪農山路機谷が邸内に移築、祖父重好が京都黒谷で営んだ奇好亭を楼造り(二階建)に改め、漢学研鑚の場に用いられた「白雪楼」。その後、同建物に思い入れの深かった頼家9代俊直が、明治25(1892)年に竹原に移し、留春居(りゅうしゅんきょ)としたものを、竹原頼本家(春風館)から無償で下蒲刈町に寄贈されました。建物内部は趣向を凝らした建築様式で、中でも一階にある可動壁を備えた和室の実例は、現在はほとんど残っていない貴重な建物です。

■DATA

住所 呉市下蒲刈町三之瀬197

電話 0823-65-3066

営業時間 9:00~17:00※最終入館は16:30まで

定休日 火曜(祝日の場合は翌日休館)

料金 一般400円、高校生240円、小中学生160円

駐車場 下蒲刈市民センター前 無料駐車場 約50台(無料)

三之瀬御本陣芸術文化会館

三之瀬御本陣芸術文化会館
三之瀬御本陣芸術文化会館
三之瀬御本陣芸術文化会館
三之瀬御本陣芸術文化会館
長雁木

古来、瀬戸内海の海上交通の要衝として栄えた下蒲刈島の三之瀬御本陣は、江戸時代の大名・幕吏・公家など身分の高い者が往来時に休泊所として使用するため、設けられました。外交使節団をはじめ、朝鮮通信使の案内役であった対馬藩も宿泊所として利用しました。建物の前にある長雁木(船の乗降りがし易いように設けた石段)は、江戸時代の名残が見られます。「三之瀬御本陣芸術文化館」は、当時の外観を復元した美術館です。館内では京都洋画壇の巨匠・須田国太郎の作品や、日本近現代の芸術家の作品を鑑賞することができます。

■DATA

住所 呉市下蒲刈町三之瀬311

電話 0823-70-8088

営業時間 9:00~17:00※最終入館は16:30まで

定休日 火曜(祝日の場合は翌日休館)

料金 一般500円、高校生300円、小中学生200円

駐車場 下蒲刈市民センター前 無料駐車場 約50台(無料)

 

 

かまがり古代製塩遺跡復元展示館

かまがり古代製塩遺跡復元展示館
かまがり古代製塩遺跡復元展示館
かまがり古代製塩遺跡復元展示館

古代土器製塩遺跡を、発掘したままの状態で見学できるように復元した展示館です。日本の塩づくりの原点と言われる「藻塩」の作り方が再現されています。熱するのに使われた「敷石炉」は、中には大きさ20cmほど、厚さ5cm程度の石が敷かれていたと考えられています。藻塩づくり体験では、海水と海藻(ホンダワラ)で濃縮したかん水を土器で煮詰める古代の製塩法が体験できます。(要予約)

■DATA

住所 呉市蒲刈町大浦7646-3

電話番号 展示館0823-66-1040

藻塩づくり体験080-6304-0197 (藻塩の会 体験窓口 松浦)

※藻塩づくり体験は要予約(2日前の午前中までにご予約ください。前日の12時以降はキャンセル料が発生

営業時間 9:00 ~ 17:00(最終入館時間16:00)

料金 展示館 無料

藻塩づくり体験 5人まで6,000円で、1人増すごとに1,200円

定休日 4月~11月まで月曜日・火曜日(祝祭日の場合は開館し、翌日休館)、8月は月曜日,12月~3月までは、土曜日・日曜日・祝祭日のみ開館

駐車場 50台(無料)※県民の浜駐車場を利用